揶揄する暇があったら仕事せよ
藤田文武前幹事長が国民民主党のことを「はじめから時間切れ作戦だったのかと思われる」と揶揄していますが、衆議院で自分たちより少ない国民民主党を云々するより、与党自民党としっかり話をして維新案への賛成を勝ち取ることに注力すべきです。
揶揄する暇があったら仕事せよ、ということです。
選択的夫婦別姓を巡っては、私も一歩前進させるべきと考え維新案を作りましたが、いまのところ、維新以外の政党で維新案に賛同してくださる政党は現れていません。
よいアイデアを置き土産として差し上げたのですから、もっと努力しなさい。
努力中なら、その見通しを公言すべきです。
衆議院法務委員会の状況を見ると、野党内であっても、立憲民主党の維新案への反対姿勢に揺るぎなく、他方、日本維新の会の立憲案への反対姿勢にも揺るぎがないように見えます。
すると、「自民党の中で制度の導入に賛成する人たちを中心に理解してもらう取り組みをしていかないと前進はない」(玉木雄一郎)ことは明白ですから、自民党にも賛成してもらえる案をつくるしかありません。
だから国民民主党は、「100点満点ではない」が「合意を得やすい内容にし」た改善提案をしているのです。
藤田さんは、国民民主党案のことを「立憲案とほぼ同じ」(藤田文武)と揶揄していますが、どんな理解力なのか。
立憲民主党案が「家族内に2つの姓が存在し単一の呼称としての『家族姓』は存在しないことになる」(米山隆一)のに対し、国民民主党案では『家族姓』が存在し、それは戸籍筆頭者の氏です。
国民民主党案は、立憲案と比べると『家族姓』が残る点で卓越しているし、維新案と比べても(戸籍筆頭者でない配偶者にとって)戸籍上の氏に係る人格権を毀損しないという点で卓越しています。
どこが「ほぼ同じ」(藤田文武)なのでしょうか。
日本維新の会の前幹事長さえ、そうした認識で、どうやって今国会でゴールするというのでしょうか。
維新案に賛成する(見込みのある)政党は、どこなのですか。あるなら、具体的に公言してください。
だから、玉木雄一郎代表は、今国会で採決せず継続審議にすることも「一案だ」と言ったのです。
「良い議論がなされている。仮に過半数をどこも取れなければ、無理して採決して廃案にするよりは議論を継続していく」(玉木雄一郎代表)
廃案にしたら、すべて終わりだから。それより、参院選を挟んで次の国会に望みをかけるのも「一案」です。
当たり前です。
嫌味を言っている場合ではありません。
しっかりお願い申し上げます。
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(アーカイブ:2025.06.10)