皇族数の減少と皇位継承についての考え方

国民民主党は、令和6年(2024年)3月27日付けの『皇族数の減少と皇位継承についての考え方』(以下、『考え方』という。)において、「皇統の歴史、日本の皇統の文化的歴史的価値…等を踏まえて(中略)【安定的な皇位継承】と【皇族数確保】を両立するために、日本の皇統の文化的歴史的価値の重要性を鑑み、」とした上で、「【皇族数確保】の観点から、①女性皇族が婚姻後も皇室に残る、及び②旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍復帰するという双方の方策について、早急に制度の具体③皇統に属する男系男子を法律により直接皇族とすることも検討しておくべきと考えます。」としています。

玉木雄一郎代表が、悠仁親王殿下までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないとした上で悠仁親王殿下の次代以降の皇位継承については「予断を与えるような議論には慎重であるべき」としているのは見識であり、上記『考え方』において【皇族数確保】の観点からの制度の具体化を急ぎつつ【皇位の安定継承】の具体化については「引き続き検討を深める必要がある」としていることと整合的です。

上記『考え方』においては【安定的な皇位継承】に関する国民民主党の方針について「引き続き検討を深める必要がある」としていますが、言うまでもなく“何でもあり”ではありません。『考え方』には「皇統の歴史と文化的歴史的価値」が2回、「男系男子」は4回登場しますが、「女系天皇」は一度も登場しません。悠仁親王殿下までの皇位継承のみならず、その先も含めて、“旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍復帰する”ことを含め可能なありとあらゆる方策を講じるべきことは明確です。

2020年の党憲法調査会報告書が取り沙汰されることもありますが、上記「考え方」それをオーバーライドする形で2024年3月の(より上位の)党見解として衆議院の公式文書、歴史文書として保存されています。

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国民民主・玉木代表、悠仁さままで皇位の男系継承が「わが党の考え」 山尾氏への批判受け

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玉木雄一郎
国民民主党の皇位継承・皇室制度に関する考え方について疑問の声をいただきましたので、改めて申し述べます。なお、同じ趣旨を皇室全体会議でも述べています。日本国憲法は、「皇位は世襲のものであって、皇室典範の定めるところにより、これを継承する」旨を定めており、これを受け、皇室典範は、「皇統に属する男系の男子」である皇族が皇位を継承する旨を定めています。今上陛下は第126代の天皇でいらっしゃいますが、これまで歴代の皇位は、例外なく男系で継承されてきました。そして、現在、今上陛下、秋篠宮皇嗣殿下、次世代の皇位継承資格者として悠仁親王殿下がいらっしゃることを前提に、この皇位継承の流れをゆるがせにしてはなりません。これが我が党の基本的な考えです。悠仁親王殿下の次代以降の皇位の継承については、具体的に議論するには現状は機が熟しておらず、かえって皇位継承を不安定化させる懸念があります。予断を与えるような議論には慎重であるべきです。特に今、皇室全体会議において、衆参の議長、副議長のもとで累次にわたって各党各会派の代表を入れた議論が積み重ねられ、取りまとめの段階を迎えています。今は、幅広い「立法府の合意」に至る静謐な環境を整えることが肝要と考えています。

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(アーカイブ:2025.06.10)