EXPO 2025最大の反省点は、"政治化"してしまったこと

大阪・関西万博については、必ず成功させなければならないと考えていますが、成功しようと(万が一)失敗と言われる事態になろうと、(会期の半年後を待たずに)今から分かっているEXPO 2025最大の反省点は、"政治化"してしまったことじゃないかな、と考えてきました。

通常の国家行事なかんずく天皇陛下にご臨席を賜わるような国家行事は、最初から最後まで政府の責任で催されるため、内閣支持率を左右することはあっても、政党政治を織りなす与野党の浮沈にダイレクトに影響するものとは考えられて来ませんでした。

ところが今回の大阪関西万博は、大阪を発祥の地とする野党の一つ日本維新の会が構想から政府与党との折衝まで大きな役割を果たしたため、政府と開催地である大阪府市との関係が、単なる行政関係ではなく、政府与党と維新との政党政治そのものと密接に関係することになってしまいました。

その結果、以下のような報道にもつながるし、日本維新の会の構成員たちは、それを政治利用しようと躍起になるわけです。橋下徹、松井一郎といった維新の元オーナーたちが、当に(元)政治家としての自分たちのレガシーにかかわるブランディング戦略として、その宣揚に余念がないのも、当然と言えば当然なのです。

もちろん、あらゆる公共政策は政治性を帯びたものですから、国家行事と政治利用を切り離すことは出来ないわけですが、党派を超えて出来るだけ多くの国民の皆様に公共政策としての万博を楽しんでいただくためには、やはり、その政治利用は慎むべきと、私は考えてきたし、いまも考えています。

私は、元維新の政治家として一貫して大阪関西万博を推進してきたし、その成功を願ってきた一人ですが、いまは、一人の国民として、天皇皇后両陛下、皇嗣同妃両殿下にご臨席賜った国家行事の大成功をひたすら願い続けている次第です。

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維新の会の党勢、万博の成否が左右…「与党寄り」批判危惧・失敗なら執行部の責任論も(読売新聞オンライン)

 13日開幕の大阪・関西万博の成否は、日本維新の会の党勢に直結する。成功裏に終われば全国政党化への強い追い風になるが、不調だと執行部の責任論に発展しかねない。10月までの開催期間中には参院選が控えており、党関係者は気をもんでいる。(山本貴広)

 橋下、松井両氏は党を去ったものの、地盤の大阪で開催する万博が、低迷する党勢の浮揚や全国政党化への起爆剤になるとの期待感は強い。実際、府内での存在感向上はもちろん、吉村氏が府知事としてメディアに露出する機会も増えるため、全国に情報を発信する好機となるのは間違いない。

 党幹部は「党の命運を左右する」と警戒する。

 21年夏に開催された東京五輪・パラリンピックはコロナ禍だったこともあって、菅政権の内閣支持率を大幅に引き上げるような効果はなく、菅首相は同年10月に退陣した。国家的なイベントが必ず党勢浮揚につながるとは言えなそうだ。

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読売新聞オンライン
維新の会の党勢、万博の成否が左右…「与党寄り」批判危惧・失敗なら執行部の責任論も

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(アーカイブ:2025.04.13)